タイミング法とは
タイミング法とは、超音波や尿検査、あるいは血液検査で排卵する日を予測し、妊娠可能期間を正確にとらえることで妊娠のチャンスを高める方法です。
ヒトの生理周期ごとの妊娠確率は約20%であり、他の動物と比較すると低いことがわかっています。
医師が指示したタイミングに合わせて性交渉を行なうことで、妊娠の確率を高めます。
タイミング法は本格的な不妊治療と比較して安価であり、通院回数も多くならず、経済的・肉体的な負担は少ないため、仕事が忙しくて、多く通院できないという方におすすめする妊娠方法です。
しかし、タイミング法でなかなか妊娠に至らない場合には不妊症である可能性が高いので、不妊原因の精査を行い、排卵促進剤などの使用といったステップアップが必要となります。
タイミング法の流れ
当院ではタイミング指導は原則として3~4回までとしています。
1基礎体温をつける
妊娠を希望する際に始めることは、性交渉のタイミングをいつにするかを決めることだと思います。
その時期を決定するために、まずは、自分の排卵のタイミングがいつなのかを確認しなければなりません。
基礎体温をつけてもらい月経周期のどの時期に排卵しているかを予想します。
予想される排卵日の1~2日前に受診して頂きます。受診して頂き、超音波検査を行います。
2卵胞の発育確認
受診した日の超音波検査で子宮内膜が厚くなっているかと卵胞が発育しているのかを確認します。子宮内膜が着床に適した厚さ(8mm以上)、排卵の目安となる卵胞の大きさ(18mm以上)を超音波で計測します。尿中LHキット(エルチェック)でLHサージの時期を計測します。
卵胞径が12mm程度となってからは、1日あたり約2mmのペースで卵胞は成長し、卵胞径が18mm〜22mm程度になると排卵されるため、あと何日で排卵するかを予測しながら卵胞をチェックします。
数日に分けて超音波で確認する必要があります。
3LHサージが起こっているか確認する
卵胞の大きさが18mm未満の場合や、エルチェックが陰性の場合は、近日中に再検します。
血中LHサージ開始から34~36時間、血中LHサージのピークからは10~12時間で排卵します。
血中LHサージと尿中LHサージまでの期間のズレは、わずか数時間であるため、尿検査で簡便に排卵予測が可能です。
4卵子と精子の寿命
検査が陽性の場合、最も妊娠しやすい日を検討します。精子の射精後の寿命は72時間、卵子の寿命は24時間程度といわれており、排卵前日の性交が最も妊娠率が高いといわれています。
ちなみに、精子が卵子に到達する時間は1時間以内と言われています。
検査が陽性の場合、最も妊娠しやすい日を検討します。
5LHサージの開始時期のタイミング法
検査がやや薄い場合はLHサージの上昇期である可能性までに排卵すると考え、検査した翌日と翌々日にタイミングをお取りして頂くよう指導致します。検査陽性から2日以内に排卵が起こる可能性は91.1%といわれています。
6タイミング法
検査が濃い陽性の場合、LHサージのピーク期と考えられます。
したがって、12時間後までに排卵する可能性が高く、検査同日の夜にタイミングをお取り頂ように指導します。
できれば翌日もタイミングをお取り頂くのが可能であれば、妊娠の確率は上がると考えられます。
検査と治療にかかる費用
内容 | 料金 |
---|---|
初診料 | 890円 |
再診料 | 380円 |
超音波検査 | 1,600円 |
LHサージ | 1,800円 |
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