ヘルペスとは
性器ヘルペスは単純ヘルペス1型と2型のウイルス感染により発症します。
従来では単純ヘルペス1型は口唇ヘルペスでよく見られていましたが、近年ではオーラルセックスにより
単純ヘルペスウイルス1型の性器ヘルペスが増加しています。とくに若年層で顕著に増加が見られます。
単純ヘルペス2型の感染者は症状の有無に関係なく、約90%の方で持続的に性器にヘルペスウイルスが排泄されるとの報告があります。
男性より女性の患者数が多いです。特に、初めて感染した女性の場合は、症状が強く現れやすいとされています。
治ってもウイルスが体内へ潜伏してしまうので、症状が再発する可能性もあります。
なお、再発した時の症状は、初めて感染した時よりも軽度です。
近年では、若年層の感染者数が増えています。
性器ヘルペスになる原因
単純ヘルペスウイルス1型、あるいは、2型の感染が原因です。
性行為により性器の粘膜や細かい傷からヘルペスウイルスが感染します。
感染すると、小さな水疱や潰瘍病変を皮膚に複数個形成します。
外陰部に鋭い痛みや発熱、リンパ節が腫れたりもします。
性行為による感染だけでなく、ウイルスが付いたタオルなどに触れて感染するケースもあります。
単純ヘルペスウイルスは病変を伴わなくてもウイルスを排泄していることが多く、知らずに感染させていることもあります。
性器ヘルペスの症状
数日~10日後の潜伏期間を経て発症します。
- 発熱や身体のだるさ
- 皮膚の違和感
- 外陰部や腟の水疱
- 強い痛み
- 排尿痛・鼠径部の腫れ(リンパ節腫脹)
などの症状が現れます。
重症化すると歩行困難を引き起こし、水疱が破裂すると潰瘍が生じます。
再発時には潰瘍病変や皮膚が赤くなるだけなど症状が軽くなります。病変も数日で治ることが多いです。
性器ヘルペスの検査方法
血液検査や病原体診断で感染しているかどうかを確かめます。
プライムチェック(イムノクロマト法)は外来で5~15分で判別できる迅速検査になります。
当院ではプライムチェックを使用していますので、感染しているかの結果は当日お伝えしています。
ただ、病変が小さな場合や治癒過程でウイルス量が少ない場合には偽陰性になる可能性があります。
その場合には、水疱や潰瘍を見て診断を下すことも可能です。
性器ヘルペスの治療内容
抗ウイルス剤を用いた薬物療法を行いますが、何度も再発する場合は、抗ウイルス剤の長期服用を続けていただきます。
- アシクロビル/バラシクロビル軟膏 1日数回患部に塗布
- 初発時・・・バラシクロビル錠 1日2回 10日間服用
- 再発時・・・バラシクロビル錠 1日2回 5日間服用
- 再発を繰り返す場合・・・バラシクロビル錠 1日1回 1年間服用
パートナーが性器ヘルペスになったら
ヘルペスウイルスは粘膜や細かな傷に接触すると感染しやすくなりますので危険です。
ヘルペスウイルスは病変を発症すると、神経節に潜伏してしまい、一生涯、寄生します。
体調の変化により性器ヘルペスが発症していまい、苦痛を伴います。
パートナーが性器ヘルペス、あるいは口唇ヘルペスを発症したら性行為は控えるようにしましょう。
また、性器ヘルペスの治療後も、無防備な性交渉はせず、感染の防御に努めましょう。
性器ヘルペス治療中の性行為
性器ヘルペス治療中の性行為は痛みがあり性交渉が困難な方が多いです。また、仮に性行為ができたとしても、相手に感染させる危険性がありますので控えましょう。
治療後もヘルペス病変がでていないのにもかかわらず、ウイルスを排泄している可能性もあります。
感染確率を低下させるためには、しっかりとコンドームを装着させるなどの対策をしましょう。
検査と治療にかかる費用の目安
内容 | 料金 |
---|---|
初診料 | 890円 |
再診料 | 380円 |
プライムチェック | 1,060円 |
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