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子宮内膜ポリープが悪性だった場合の症状・原因・治療について

女性特有の病気について不安を感じている方に向けて、悪性子宮内膜ポリープの原因や症状について解説します。

不正出血がある、月経が長い…そして子宮内膜ポリープと診断されたら、誰しも不安になられるのではないでしょうか?「子宮内膜ポリープがもし悪性だった場合は…」と、その後の治療が気になる方もいるはずです。

そこで今回の記事では、子宮内膜ポリープが悪性だった場合の原因や症状について解説します。ストレスが原因になりえるのかなど、子宮内膜ポリープの基本知識がおわかりいただける記事です。

子宮内膜ポリープの症状

悪性の子宮内膜ポリープの症状は主に次のとおりです。

【症状】

  • 不正出血
  • 中間出血
  • 月経期間の長さ
  • 経血量の増加
  • 不妊
  • 貧血

不正出血や排卵期の出血である中間出血が見られます。また月経期間が通常より長くなったり、経血の量が多くなったりすることもあるでしょう。

そして子宮内膜ポリープになると受精卵が着床しにくくなります。したがって不妊の原因となることも少なくありません。

子宮内膜ポリープの原因

子宮内膜ポリープの原因ははっきりと判明していません。しかし出産や流産、加齢、女性ホルモンなどだと考えられています。そして超音波検査やMRI検査などの画像検査の際に偶然、悪性の子宮内膜ポリープが見つかることがほとんどです。

ストレスは子宮内膜ポリープの原因にならないとされていますが、女性ホルモンに影響を及ぼすことはあるかもしれません。したがってストレスによって女性ホルモンのバランスが乱れ、子宮内膜ポリープのような症状になることはあり得るでしょう。子宮内膜ポリープの成長は女性ホルモンであるエストロゲンに影響されると言われるため、ストレスが全くの無関係とは言い切れません。

しかし詳しい原因はわかっておらず、ストレスだけで発症されることはありません。

子宮内膜ポリープの治療法

もし子宮内膜ポリープが悪性だった場合、どのような治療を受けることになるのでしょうか?主に採用されるのは、次の3つのうちのいずれかです。

治療法1:経過観察

もし症状が見られない場合は、まず経過観察から始めることがあります。痛みや貧血などの明らかな症状が見られない場合です。

またわずかな症状が見られるものの、子宮筋腫やがんとの判別が難しい場合も経過観察となるかもしれません。観察をしながら、症状の進行を見極めて治療を始める流れです。

治療法2:ホルモン治療

ホルモン治療とは内服用のホルモン剤を使って、子宮内膜ポリープをはがす治療法のことです。「プラノバール」「ルテジオン」「デュファストン」などの内服薬を用います。

ホルモン剤を内服すると出血が促されるため、切除しなくても剥がれ落ちてしまうことがあります。低侵襲で切開の必要もありませんが、治療が終わったとしても、再発予防のために低用量ピルの服用が求められるはずです。

治療法3:子宮鏡手術

子宮鏡手術はポリープを切除する手術です。出血量が多かったり貧血があったりする場合、不妊の可能性がある場合に勧められるでしょう。

切除を伴う外科手術ではありますが、開腹の必要はありません。膣から内視鏡を挿入してポリープを摘出します。そのため一般的な手術よりも低侵襲であり、日帰りでも手術が可能です。

子宮内膜ポリープが悪性だった場合も日帰り手術ができる

いかがでしたでしょうか?この記事を読んでいただくことで、子宮内膜ポリープの症状や原因についてご理解いただけたと思います。

子宮内膜ポリープが悪性だった場合でも、日帰りでの切除手術が可能です。身体への負担も少ないため、大きな不安もなく治療が受けられるでしょう。

監修者

院長

清水拓哉

経歴

  • 杏林大学医学部卒業
  • 筑波大学附属病院初期研修
  • けいゆう病院後期研修
  • 横浜総合病院などで勤務した後に開業

資格

  • 日本産婦人科学会専門医
  • 産婦人科内視鏡技術認定医

所属学会

  • 日本産婦人科学会
  • 日本産婦人科内視鏡学会
  • 日本子宮鏡研究会

手術実績(通算)

  • 腹腔鏡手術・700件以上
  • 開腹手術・150件以上
  • 帝王切開・300件以上
  • 分娩(経腟分娩)・1000件以上
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